他競技に学ぶ、子どもの体を守るルール:球数制限、マンツーマン、ヘディング

子どものスポーツには、勝つことより先に「体を守る」「将来伸びるための土台をつくる」ためのルールがあります。サッカー以外の競技の取り組みを知ると、わが子のサッカーの環境を見る目も変わります。
野球:1週間500球の球数制限
日本高等学校野球連盟は、投手が1週間に投げる球数を500球以内とする制限を、2020年から試行し、2025年に正式な高校野球特別規則にしました。成長期の肩やひじを守るための取り組みです。
サッカーに置きかえると、たとえば次のような点を考えるきっかけになります。 - 連戦が続く大会で、同じ選手が出続けていないか - 成長痛が出ている時期に、練習量を調整しているか
バスケットボール:15歳以下はマンツーマンディフェンス
日本バスケットボール協会は、15歳以下の試合でマンツーマンディフェンスを推進し、ゾーンディフェンスを認めない規則を設けています。目先の勝ちやすさより、一人ひとりが相手に向き合う力を育てることを重視した取り組みとして知られています。
サッカーでも、8人制の導入は「一人ひとりがボールに関わる回数を増やす」ための工夫です。詳しくは8人制サッカーの基本とねらいをご覧ください。
サッカー:ヘディングは「正しく恐れる」
日本サッカー協会は2021年に、幼児期から中学生年代までのヘディング習得のガイドラインをまとめました。ヘディングを禁止するのではなく、年代に合わせて段階的に身につけることで、リスクを下げる考え方です。
| 年代 | ガイドラインの考え方(概要) |
|---|---|
| 小学校低学年以下 | 風船や丸めた新聞紙などを額に当てて遊ぶ |
| 小学3〜4年生 | 軽いボールで、自分で額に当てる動きを練習する |
| 小学5〜6年生 | 空中のボールを手で取り合う練習をしながら、少しずつヘディングを取り入れる |
| 中学生 | 体幹や首まわりを強化し、軽いボールや4号球で反復練習する |
一方、イングランドサッカー協会は、11歳以下の練習でのヘディングを禁止するガイドラインを発表しています。国によって考え方が分かれていることも知っておきたい点です。
共通するのは「長い目で育てる」考え方
3つの競技に共通するのは、今の勝利より、子どもが大人になっても競技を続けられる体と力を育てることを優先している点です。保護者として、チームの練習量や試合の出方に疑問を感じたときは、責めるのではなく「長い目で見たときにどうか」という視点で、指導者と話してみてください。
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